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Il était une fois…
687mm×612mm
フランス語
アーティフィシャルアンシャル体、アンシャル体
珍しくおとぎ話を書いてみました。本来バラのシーンを抜粋するつもりでしたが、意外と印象に残らず、結局ベルでも野獣でもなく、ベルのお父さんのシーンにしてみました。テキストに合わせて、前半は冷たい雪の夜を、後半は一転してキラキラと光り輝く宮殿をイメージしましたので、後半にいろんな色を載せてみました。テキストはバラのシーンではありませんが、飾り文字にはバラ模様のステンドグラスを組み込んでます。
Il neigeait horriblement ; le vent était si grand, qu’il le jeta deux fois en bas de son cheval : la nuit étant venue, il pensa qu’il mourrait de faim ou de froid, ou qu’il serait mangé des loups qu’il entendit hurler autour de lui.
Tout d’un coup, en regardant au bout d’une longue allée d’arbres, il vit une grande lumière, mais qui paraissait bien éloignée. Il marcha de ce côté-là, et vit que cette lumière sortait d’un grand palais qui était tout illuminé.
村松 潔訳
激しい雪が降りだして、あまりの強風に二度も馬から落ちる始末でした。夜の帳がおりて、このままでは飢えか寒さで死ぬか、遠吠えが聞こえる狼の餌食になってしまうだろうと思いました。そのとき、木々が立ち並ぶはるか彼方に目を凝らすと、大きな明かりが見えましたが、そこまではまだかなり距離がありそうでした。それでも、その方向に歩いていくと、やがてその光は煌々と光り輝く宮殿から出ていることがわかりました。